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2008.12/20 [Sat]
映画『ラースと、その彼女』
公式サイト
● ラブドールに興味があったことがあります。実際使おうとかそういうことじゃなく、コンセプトやどんなものかというただの好奇心。実際にショールームにも行きたかったほど(今も実は行きたい)。
数年前、ラブドールとの生活をブログにつづったところ、女性読者とカップルが成立したという実話もあったりしましたね。
そういう好奇心もあって見に行ったのが、人形を彼女として愛するという本作。27歳で引っ込みじあん、彼女がいたことすらなさそうな青年・ラース。親切な兄夫婦は彼を心配しているのですが、うきうきした口調で彼女ができたとラースが言い出します。
「まあ、すてき! どんなひとなの?」
「おお、ラース。やるじゃないか!」
と、紹介された彼女はラブドールでした……というおはなし。
● と書くと、シモネタに走ったりしそうですがそうならないのが本作のおもしろさ。当惑しつつも、かかりつけの医者に「ラースの妄想につきあいなさい」と診断をくだされ、しぶしぶ応じる兄夫婦。小さな街では噂になるから先手を打てとばかりに、彼らはこのことを皆に相談して芝居につきあうよう説得します。教会では頑固なじいさんが「偶像崇拝のシンボルを教会になぞ入れてたまるか!」と怒りますが、それを女性が「たかが人形でしょ」とたしなめる。
ともかく周囲の人間が善人ばかりなのです。が、これがリアリズムを欠いているかというとそうでもないかなあ。まあ甘ったるいのは確かなんだけれども、純粋にラースを見守りたい人もいれば、好奇心やおもしろさでつきあう人もありで。
皆当惑しているけど、おもしろがってもいるんですよね。気持ちはわかるな。特に女性はヘアカットしたりしていて、彼女らにとって彼女はでっかいバービーみたいなんじゃないかと思います。誰かがラブドールを所有していても、女性の中には好奇心まんまんになって、しかも所有者がきせかえまでしていたら一緒に加わりたくなるか、そんな気持ちになる人結構いるんじゃないかなー。確かに今のラブドールってかわいいんですよ(本作のはアメリカ製でイマイチなんだけど日本製のは芸術的)。きせかえして連れ歩く気持ちはわかるなあと。ラブドールのサイトには使用者の投稿写真をのせたギャラリーがあったりしますけれども、それってわりと見ていて楽しくてあたたかい気持ちになれるんですよね。本作の制作者もそんな気分だったのかも。相手が人形でも、パートナーを大事にするというきもちは同じだし、好感がもてると私は思います!
まじめな話、レイプが原始的な性欲の解消だとすれば、ラブドールは極めて文明的な、技術と英知の結晶としてたたえられていいと思います。人間そこから逃げられないなら、誰も傷つけない手段でなんとかする。これはまさしく文明の精髄たる解決法です。
● 本作が神話ならば、ピグマリオンの彼女がある日人間になってハッピーエンドですが、本作はちがいます。これも飛躍がなく、かつなかなか見ていてほほえましいつくりです。
田舎が牧歌的というのは幻想であり、実態は本作より『ホット・ファズ』のほうが近いと自分では思っています(特に外道の名産地会津の田舎はやるかやられるかの地獄。会津の三泣き? 三度ですむかっつの)。しかしそれでも実家に帰省したくなるというか、ああいう密閉しておっとりしていた田舎が懐かしくなる本作。雪が舞う田舎というのもまたこれが個人的にはいい。あれはね、吹き替え全編東北弁だとよりリアリズムあるかもだよ。
そうそう印象に残ったのが女医さんの美しさ、正真正銘の美人です。といっても結構な歳ですが。数十年前は絶世の美女だったろうな、本当の美人とはこういうことかとため息でした。
● 最後にラブドールがどんなもんかリンクはっておきます。18禁です、職場で見ないように。
リアルドール(ラースが実際に利用したところ、ただし映画ほどあからさまなサイト構成ではない)
オリエント工業
ちなみにラブドールは認知症の家族や障害者の場合割引措置があったりします。本来は医療目的で開発された、きわめて真摯なものであることを念頭においてください。
あと山中に捨てないように。たいていのメーカーは里帰り=引き取り可能にしているとのこと。
● ラブドールに興味があったことがあります。実際使おうとかそういうことじゃなく、コンセプトやどんなものかというただの好奇心。実際にショールームにも行きたかったほど(今も実は行きたい)。
数年前、ラブドールとの生活をブログにつづったところ、女性読者とカップルが成立したという実話もあったりしましたね。
そういう好奇心もあって見に行ったのが、人形を彼女として愛するという本作。27歳で引っ込みじあん、彼女がいたことすらなさそうな青年・ラース。親切な兄夫婦は彼を心配しているのですが、うきうきした口調で彼女ができたとラースが言い出します。
「まあ、すてき! どんなひとなの?」
「おお、ラース。やるじゃないか!」
と、紹介された彼女はラブドールでした……というおはなし。
● と書くと、シモネタに走ったりしそうですがそうならないのが本作のおもしろさ。当惑しつつも、かかりつけの医者に「ラースの妄想につきあいなさい」と診断をくだされ、しぶしぶ応じる兄夫婦。小さな街では噂になるから先手を打てとばかりに、彼らはこのことを皆に相談して芝居につきあうよう説得します。教会では頑固なじいさんが「偶像崇拝のシンボルを教会になぞ入れてたまるか!」と怒りますが、それを女性が「たかが人形でしょ」とたしなめる。
ともかく周囲の人間が善人ばかりなのです。が、これがリアリズムを欠いているかというとそうでもないかなあ。まあ甘ったるいのは確かなんだけれども、純粋にラースを見守りたい人もいれば、好奇心やおもしろさでつきあう人もありで。
皆当惑しているけど、おもしろがってもいるんですよね。気持ちはわかるな。特に女性はヘアカットしたりしていて、彼女らにとって彼女はでっかいバービーみたいなんじゃないかと思います。誰かがラブドールを所有していても、女性の中には好奇心まんまんになって、しかも所有者がきせかえまでしていたら一緒に加わりたくなるか、そんな気持ちになる人結構いるんじゃないかなー。確かに今のラブドールってかわいいんですよ(本作のはアメリカ製でイマイチなんだけど日本製のは芸術的)。きせかえして連れ歩く気持ちはわかるなあと。ラブドールのサイトには使用者の投稿写真をのせたギャラリーがあったりしますけれども、それってわりと見ていて楽しくてあたたかい気持ちになれるんですよね。本作の制作者もそんな気分だったのかも。相手が人形でも、パートナーを大事にするというきもちは同じだし、好感がもてると私は思います!
まじめな話、レイプが原始的な性欲の解消だとすれば、ラブドールは極めて文明的な、技術と英知の結晶としてたたえられていいと思います。人間そこから逃げられないなら、誰も傷つけない手段でなんとかする。これはまさしく文明の精髄たる解決法です。
● 本作が神話ならば、ピグマリオンの彼女がある日人間になってハッピーエンドですが、本作はちがいます。これも飛躍がなく、かつなかなか見ていてほほえましいつくりです。
田舎が牧歌的というのは幻想であり、実態は本作より『ホット・ファズ』のほうが近いと自分では思っています(特に外道の名産地会津の田舎はやるかやられるかの地獄。会津の三泣き? 三度ですむかっつの)。しかしそれでも実家に帰省したくなるというか、ああいう密閉しておっとりしていた田舎が懐かしくなる本作。雪が舞う田舎というのもまたこれが個人的にはいい。あれはね、吹き替え全編東北弁だとよりリアリズムあるかもだよ。
そうそう印象に残ったのが女医さんの美しさ、正真正銘の美人です。といっても結構な歳ですが。数十年前は絶世の美女だったろうな、本当の美人とはこういうことかとため息でした。
● 最後にラブドールがどんなもんかリンクはっておきます。18禁です、職場で見ないように。
リアルドール(ラースが実際に利用したところ、ただし映画ほどあからさまなサイト構成ではない)
オリエント工業
ちなみにラブドールは認知症の家族や障害者の場合割引措置があったりします。本来は医療目的で開発された、きわめて真摯なものであることを念頭においてください。
あと山中に捨てないように。たいていのメーカーは里帰り=引き取り可能にしているとのこと。
- at 23:50
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あれってむしろ
まあ何せ高いもんですから、そうやすやすと手には入らないでしょう。
アンドロイドといえば筒井康隆を思い出しますな。