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新版Kizurizm: 映画『ミラクル七号』

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映画『ミラクル七号』

● いろいろ感慨深い一本。日本でブレイクした前二作よりしっとり目なので、地味に思う人もいるかも。実際ギャグは控えめです。でも愛情たっぷり。

 ノスタルジーといいますか、古きよき昭和といいますか。しゃれにならないほど貧乏でも心は美しい、ともとれるのですが、そういう甘いものだけではないだろうなと。あれだけ身を粉にして働いてもあんな生活を送っている父子というのは、それだけで悲劇であることを忘れろと言われても無理。父子が貧困を抜け出すのは子の出世というわけですが、かの国は教育においてあからさまに国家が手抜きをしていたことが、先日の悲劇的大地震で判明しています。
 本作は香港ではなく、急成長する本土です。しかしその影に彼らのように人というよりも、虫けらのように扱われる層もいるわけです。一方で金持ち息子は鼻持ちならないほど増長し、教師ですら拝金首位をひけらかす様はブラック。
 以前もシンチーは本土発禁ギャグをかましていましたが、本作もうがって見れば案外深いか・もです。現実にはナナちゃんはいないわけだし……。

● ナナちゃんの愛らしさは言うまでもないのであえて割愛。それよりも不思議でかわいいのは、人間のこどもたちです。理想化されず、狡猾で抜け目なく、残虐で下品でうXこまみれにもなって、身勝手なあの子たちは毒を含んでいるからこそ愛くるしい。滅菌された優等生ではないから、性別逆転した配役でも不思議とリアリティがある。ナナちゃんを勝手な思い込みから虐待する主人公は、理不尽だけどそこが子供らしくていいのです。
 空想世界のわくわくした高揚感や、荒削りでその場しのぎの夢もこどもっぽい(ちょっとマイメロの短絡的悪夢魔法を連想)。童心を忘れず、子供の目線にたっているシンチーはエライと思いました。本当に子供に必要な要素が過不足なくふくまれた極上のファンタジーです。そして見終えた後、親に感謝したくなる映画なのです!

*Comment

 

ラストは結構綺麗にまとめていましたね。
シンチーはギャグだけじゃなく、ストーリーテラーでもあるのだと再確認。
いい映画、ですよね。
あの子が選ばれた理由はよくわかる。ちいさいのに立派な役者です、彼女。
  • posted by 吉梨(管理人) 
  • URL 
  • 2008.07/04 01:25分 
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ようやく観てまいりました。会社サボったことはおいといて。

ラスト近くになってふと気づいたんですよね。
「あ、シンチー(役者として)出てたんだ」と。
そう気づいた時と、シュー・チャオが、先生の、大人の慰めを拒んで泣くシーンで涙。
ジュブナイルというかドラえもん最終回のような展開になると思いきや
そうでなかった事にほっとしました。久しぶりにいい映画を劇場で観ることができて良かったよ。
  • posted by goggles 
  • URL 
  • 2008.07/03 20:47分 
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>めしかげんさん
日本人のモラル云々いいますが、昭和期よりは絶対上。だって
あの頃はヒ素入りの粉ミルクを赤ん坊が飲んだりしていたわけだから、ブランド偽装やら食品使い回しってレベルじゃないんです。今の本土ってまさにそんなかんじでしょ。

あのラストって、夢オチなんじゃないかと思ってしまう。父の蘇生もナナちゃんたちの帰還も。これは明るいファンタジーじゃないんじゃないかなあと。

>むうつんさん
治安と教育に手を抜く国は繁栄しないと、どこかで詠みました。
字を読めないことで、どれだけ人の可能性を奪っているのか? 確かにおばちゃんじゃ国家を担う逸材にはならないかもしれない。でも、最低限の配慮って大切ですよね。中国は先に儲かって皆あとから、って考えなのかもしれないけど、いびつです……。いろいろ見ていて心配なんですよね。
  • posted by 吉梨(管理人) 
  • URL 
  • 2008.07/03 01:29分 
  • [Edit]

 

今、仕事が忙しすぎるので、再来週のレディスデイに観に行く予定です。楽しみです〜♪

「かの国は教育においてあからさまに国家が手抜きをしていた」、確かにそうですね。建物だけじゃなく、教育そのものも義務教育が徹底してなさそうです。
私は92年9月から94年2月まで、上海に留学してましたが、ある体験をしました。今はどうだか知りませんが、当時は小包は身分証明書を持って、郵便局に取りに行かなければなりませんでした。並んでいたら、そばにいたおばさんに「ペンを貸して」と言われたので貸してあげたところ、「私は字が書けないから代わりに書いて」と言われたので、「私、外国人なんだけど」と言ったんですけど、彼女が差し出した印鑑の名前を見ながら代筆することになりました。
日本語学校でバイトしていた時には、残留孤児の書いたたどたどしい中国語を見たことがあります。泣きそうになりました。小学校を卒業してないレベルの単語力でした。
区立小学校でバイトしていた時は、中国人の児童の保護者に通訳したことがあります。若そうなお母さんだったのに、「私は漢字が書けないの」と言ってました。
識字率を上げろよな、いつもそう思っています。
  • posted by むうつん 
  • URL 
  • 2008.07/02 08:48分 
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うーん。昭和といってしまうと、あきらかに「違う」訳なんだけど、でも昭和という言葉が妙に馴染んでしまう。おそらく昭和30〜40年代の日本と似たような姿なのが今の大陸。建てちまえ排水流しちまえ都会に出ちまえのそんな時代ですね。ガキもガキっぽかったし。

>現実にはナナちゃんはいないわけだし……。
あ。その視点はいい。

ナナちゃんはささやかだけど、おっきな力を持ってました。でもそんなナナちゃんさえ、生き返らせることを周星馳はしなかった。ハリウッドや邦画ならヘタすりゃ「ぼくらのナナちゃんを救え!」展開にしかねないところ、敢えて使い捨ての大量生産玩具のはかなさをナナちゃんに与えた監督の意図は、どこにあったんだろう。と考えるとあのラストがちょっと痛いのです。
  • posted by めしかげん 
  • URL 
  • 2008.07/02 00:51分 
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Author:吉梨(きつり)
『おねがいマイメロディ きららっ』がいいかんじに発狂してきました。ほんとうに教育的に有害なアニメです!

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