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2008.06/20 [Fri]
人間の真善美がわかるようになればイイナ♪
「ブログのネタがない。なんか義光さんのちょっといい話とかない?」
「……ちょっといいはなしならいっぱいある。ウケのいい話や景気のいい話や、とんちのきいた話はないが」
私は出羽統一の過程において、寒河江氏を倒した。ちなみによく誤解されるのだが、もともと羽前一帯は最上一族が足利幕府より統治を委任されていた。しかし時を経るに従い、地方豪族が割拠する状態になっていたので、私は最上家当主としてこれらをまとめねばならなかった……私を裏切り者呼ばわりする風潮はいまだあるが、逆だ。私の統一戦は裏切り者を倒す戦いだった。まあ時代的に足利幕府もなんもあったもんではなかったがね。
その寒河江氏の一族に連なる寒河江十兵衛という者が、あるとき私の近習と諍いを起こした。切腹に値する罪ではあったが、気の毒なので領外退去処分としたのだが……。
十兵衛「もうすっかり寒くなってきたなあ。ああ、金も米ももうない、どうやって歳を越せばいいのやら……ただいま」
十兵衛妻「おかえりなさいませ、あなた、こんなにお米とお金が届きましたよ!」
十兵衛「な、なんだと! 誰からなんだ。あ、手紙がついてる」
「 十兵衛江
その後達者に暮らしているだろうか。先日、庭を散策していたら霜柱をふみしめ音が鳴った。すっかり季節は冬。この寒い季節、仕官先がないおまえたち夫妻は心細いのではないかと、ひそかに人を遣って調べて見たら、暮らしぶりがなかなか厳しいと知った。そこでわずかながらではあるが、米と金子をおくらせてもらう。ほとぼりが醒めたら、必ず私のもとへ戻ってこい。それまでは女房ともども、達者で暮らせ。私はおまえのことを忘れてはいない。 義光」
※十兵衛の会話部分と手紙の文面は創作です
「とまあ、こんなこともあった。十兵衛は再仕官したわけだ」
「寒河江十兵衛って確かアッキーの殉死者の一人だったねえ」
「そうそう……」
「よかったあ、この本だと寒河江一族から死者が出たのは、これを機会に強制的に殺したのではないかってあって」
「は!? ど、どこにそんな記述が(読んでいる)……………(悲しい目をしている)邪推にもほどがあるだろ」
「まあ近年の研究で否定されてよかったじゃない!」
「ふぅ。まあ人は真善美なんて所詮わからぬものだからな」
「なんか哲学的なこと言い出したぞ」
「ならば問う。臓器提供意思表示カードや献血カードが財布に入っているとモテるか?」
「唐突に何!?」
「……答えはNOだろう。むしろ主人公や恋人が難病で死ぬ映画を見て"チョーカンドーしましたあ"とかマスカラ落としながら泣いているほうが、優しい女の子だと思ってもらえる。銃撃戦やカンフーやゾンビが出てくる映画ばかりを観ていると、たとえカード類が財布に入っていても、モテの観点でいえば無駄なんだ」
「なるほど」
「でも別にいい人だと思ってもらいたくて、財布にカードを入れているわけじゃないだろう。それが正しいと思っているからそうしているんだろう。なら、それでいいんだ。人からどう思われようが、自分の生き方があればそれだけでいいんだ!」
「おお(なんかカッコイイ)」
「いま、隣にいる人のことだって真の善人かどうかわからないことが多い。ましてや四百年前の人物をどうやって判断しろというのか。となれば、テレビや小説に頼るしかない。兜の前立てに"愛"とあれば、愛の人だと皆思ってしまう(人類愛じゃないだろうに)。そして私の場合フィクションがまさしく……惨状だ」
「うん、まあそうだよね……」
「でも私の墓は改易後も誰かしらがちゃんと手入れをしてくれていた。それが私の誇りであり、真の評価だと思っている」
「じゃあ、戦国辞典の類にまで"政宗が残虐なのは最上の血のせい"とか書かれていていいの?」
「…………くっ。百歩譲って小説は許すが辞典類でまで!?(実話です)」
「パチスロ"花の慶次"の保春院があんなんでいいの?」
「……だいたい保春院は出家後の法名だろ。あの出で立ちはどう考えても出家していないだろ……」
「そこ、話逸らさない」
「…………うぐっ」
「どうなのよ、今のままでいいの?」
「いやに決まってるだろーーーーーーーッ! こんなブログダラダラ書いている暇あったら、お前がカッコイイアッキー像を小説にまとめんかーーッ! 一太郎起動しろーーーーッ!」
「ぎゃーーーー」
「あと悔しいからカウンター返してやる。嫌いな映画見てまでモテるようになりたくない、とかスカしているけど全然モテないのも悲しいナ、って本当はそっちだって思っているくせに!」
「……くっ」
「ふん、でも自分はわがままじゃない素直なだけなんだ♪とか持っているだろ。シモネタはブログで書けても自分の初恋は、考えるだけで目眩がしてネタにすらできないこのヘタレ負け犬予備軍め」
「……ちくしょう、当たりすぎだ」
「だがな……それでいいんだ。映画や読書はきみの大切な趣味だろう。そんなことまでねじ曲げて、媚売ってどうするんだ」
「……」
「しかもきみは自覚しているな。映画感想も伝奇感想も、どれも三流どまりでこのブログが秀でている部分はないことを」
「……うるさあああああい! 私は好きで書いているんだ、評価は二の次、まず己に素直でなくて生きている意味なんかあるかい!」
「ああ、それでいい。そうだ、自分に嘘なんかついちゃダメだ。あらゆる行動の前に、他人の目より己が正しいと思うかどうか。それを考えてこそ自我のある人間ってもんだ。がんばってみろよ、とりあえず……」
というわけでボチボチ戻ります。
「……ちょっといいはなしならいっぱいある。ウケのいい話や景気のいい話や、とんちのきいた話はないが」
私は出羽統一の過程において、寒河江氏を倒した。ちなみによく誤解されるのだが、もともと羽前一帯は最上一族が足利幕府より統治を委任されていた。しかし時を経るに従い、地方豪族が割拠する状態になっていたので、私は最上家当主としてこれらをまとめねばならなかった……私を裏切り者呼ばわりする風潮はいまだあるが、逆だ。私の統一戦は裏切り者を倒す戦いだった。まあ時代的に足利幕府もなんもあったもんではなかったがね。
その寒河江氏の一族に連なる寒河江十兵衛という者が、あるとき私の近習と諍いを起こした。切腹に値する罪ではあったが、気の毒なので領外退去処分としたのだが……。
十兵衛「もうすっかり寒くなってきたなあ。ああ、金も米ももうない、どうやって歳を越せばいいのやら……ただいま」
十兵衛妻「おかえりなさいませ、あなた、こんなにお米とお金が届きましたよ!」
十兵衛「な、なんだと! 誰からなんだ。あ、手紙がついてる」
「 十兵衛江
その後達者に暮らしているだろうか。先日、庭を散策していたら霜柱をふみしめ音が鳴った。すっかり季節は冬。この寒い季節、仕官先がないおまえたち夫妻は心細いのではないかと、ひそかに人を遣って調べて見たら、暮らしぶりがなかなか厳しいと知った。そこでわずかながらではあるが、米と金子をおくらせてもらう。ほとぼりが醒めたら、必ず私のもとへ戻ってこい。それまでは女房ともども、達者で暮らせ。私はおまえのことを忘れてはいない。 義光」
※十兵衛の会話部分と手紙の文面は創作です
「とまあ、こんなこともあった。十兵衛は再仕官したわけだ」
「寒河江十兵衛って確かアッキーの殉死者の一人だったねえ」
「そうそう……」
「よかったあ、この本だと寒河江一族から死者が出たのは、これを機会に強制的に殺したのではないかってあって」
「は!? ど、どこにそんな記述が(読んでいる)……………(悲しい目をしている)邪推にもほどがあるだろ」
「まあ近年の研究で否定されてよかったじゃない!」
「ふぅ。まあ人は真善美なんて所詮わからぬものだからな」
「なんか哲学的なこと言い出したぞ」
「ならば問う。臓器提供意思表示カードや献血カードが財布に入っているとモテるか?」
「唐突に何!?」
「……答えはNOだろう。むしろ主人公や恋人が難病で死ぬ映画を見て"チョーカンドーしましたあ"とかマスカラ落としながら泣いているほうが、優しい女の子だと思ってもらえる。銃撃戦やカンフーやゾンビが出てくる映画ばかりを観ていると、たとえカード類が財布に入っていても、モテの観点でいえば無駄なんだ」
「なるほど」
「でも別にいい人だと思ってもらいたくて、財布にカードを入れているわけじゃないだろう。それが正しいと思っているからそうしているんだろう。なら、それでいいんだ。人からどう思われようが、自分の生き方があればそれだけでいいんだ!」
「おお(なんかカッコイイ)」
「いま、隣にいる人のことだって真の善人かどうかわからないことが多い。ましてや四百年前の人物をどうやって判断しろというのか。となれば、テレビや小説に頼るしかない。兜の前立てに"愛"とあれば、愛の人だと皆思ってしまう(人類愛じゃないだろうに)。そして私の場合フィクションがまさしく……惨状だ」
「うん、まあそうだよね……」
「でも私の墓は改易後も誰かしらがちゃんと手入れをしてくれていた。それが私の誇りであり、真の評価だと思っている」
「じゃあ、戦国辞典の類にまで"政宗が残虐なのは最上の血のせい"とか書かれていていいの?」
「…………くっ。百歩譲って小説は許すが辞典類でまで!?(実話です)」
「パチスロ"花の慶次"の保春院があんなんでいいの?」
「……だいたい保春院は出家後の法名だろ。あの出で立ちはどう考えても出家していないだろ……」
「そこ、話逸らさない」
「…………うぐっ」
「どうなのよ、今のままでいいの?」
「いやに決まってるだろーーーーーーーッ! こんなブログダラダラ書いている暇あったら、お前がカッコイイアッキー像を小説にまとめんかーーッ! 一太郎起動しろーーーーッ!」
「ぎゃーーーー」
「あと悔しいからカウンター返してやる。嫌いな映画見てまでモテるようになりたくない、とかスカしているけど全然モテないのも悲しいナ、って本当はそっちだって思っているくせに!」
「……くっ」
「ふん、でも自分はわがままじゃない素直なだけなんだ♪とか持っているだろ。シモネタはブログで書けても自分の初恋は、考えるだけで目眩がしてネタにすらできないこのヘタレ負け犬予備軍め」
「……ちくしょう、当たりすぎだ」
「だがな……それでいいんだ。映画や読書はきみの大切な趣味だろう。そんなことまでねじ曲げて、媚売ってどうするんだ」
「……」
「しかもきみは自覚しているな。映画感想も伝奇感想も、どれも三流どまりでこのブログが秀でている部分はないことを」
「……うるさあああああい! 私は好きで書いているんだ、評価は二の次、まず己に素直でなくて生きている意味なんかあるかい!」
「ああ、それでいい。そうだ、自分に嘘なんかついちゃダメだ。あらゆる行動の前に、他人の目より己が正しいと思うかどうか。それを考えてこそ自我のある人間ってもんだ。がんばってみろよ、とりあえず……」
というわけでボチボチ戻ります。


ちょっと気を使いすぎだよ! もっと悪くていいよ! とか思ってしまいますよ……知れば知るほど戦国の癒し系です。