無料レンタル
新版Kizurizm: 映画『サンシャイン2057』

Entries

映画『サンシャイン2057』

● コメントですすめていただきました。えー、なんというかその……なんじゃこりゃあああ! すごく、ものすごく怖かったです。

 衰えてしまった太陽活性化のために、核弾頭をぶちこみにいくというあらすじをダシにして、クルーが味わう、惨また惨を描いている作品です。ボイルは『28日後……』でもゾンビ映画と見せかけておいて人類愛へのヤンデレともいえる作品を作ったわけですが、これもSFと見せかけて極限状態での人間ぶっこわれぶりを見せつけるものになってます。あと宇宙空間において人がどんだけ悲惨に死ぬかというモンドっぷりもコテコテ。じっくり屍をこれでもかこれでもかと写し、強力な太陽光線で人が灰化する様子をしつこく描きます。ブッスーと刺さった傷口が痛む描写とかもうね、くどいったらないの。もういいっちゅうの! ジャンルは違うけど、以前見た『ディセント』にもちょっと似た味わいかも。

 そうそう、こんなあっさり死ぬ真田広之やらミシェル・ヨーはなかなか貴重だなと。こんな何もしないで死ぬ二人はいやだー、って思う方はたぶんこの映画をはき違えているんじゃないかと(気持ちはわかるが)。本作を見ていると、忍法帖シリーズを読んでいるときと似たような「この人ここで死にますか? まあそういうもんだから」という諦念がわいてきます。そんな気分が嫌いならまったくおすすめできません。いわば『太陽忍法帖2057』。

● 『28日後……』もそうですが、ファンタジックな展開を見せるのも特徴。謎の五人目のあたりから、ラストへの展開はもうなにがなにやら。だがそれがいいという超展開。ラストシーンの美しさでごまかされますが、こりゃもう唖然とするしかないよなあ。
 しかしダニー・ボイルはだいたい見てきていますが、『シャロウ・グレイブ』からやりたいことがあんまり変わっていないんだと思います。それは、日常から隔たった状態に陥って出てくる人間の醜さや、極限でどうするかという恐怖感です。『シャロウ・グレイブ』はカネ、『トレインスポッティング』はヤク、『ザ・ビーチ』は"楽園"、『28日後……』はゾンビ世界、そして本作は宇宙。グラスゴーのニートも、人類存亡をかけた勇者たちも一皮剥けば皆人間。諸行無常の末法思想みたいなものを感じさせる作家だと思います・

サンシャイン2057サンシャイン2057
(2007/09/07)
キリアン・マーフィ、真田広之 他

商品詳細を見る

コメント

コメントの投稿

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

トラックバック

トラックバックURL
http://kizurizm.blog43.fc2.com/tb.php/2416-c15165c8

ご案内

FC2ブログをはじめよう

もう発表しろよ

筆者近況

Author:吉梨(きつり)
今年もよろしくお願いします。

最近の記事

Amazon

Ads by Google

ブログ内検索

Powered By FC2ブログ