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新版Kizurizm: 映画『ロード・オブ・ウォー』

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映画『ロード・オブ・ウォー』

● 『ブラッド・ダイヤモンド』つながり。"血のダイヤモンド"は現場でこう使われているということもわかる映画です。

 平行して『BLACK LAGOON』を見ていたりするわけですが、考えてみればラグーン商会やリップオフ教会が関わっているのも武器密売なわけだわな……なんて思ってみたり。
 レヴィやエダのような悪党が銃をぶっぱなし、殺し合っているぶんならば、密売武器の運用としてはナンボかマシです。少年兵やゲリラが手にしてバリバリと市民を撃ち殺すほうがよほど酷い。そしてたぶんそう使われているほうが多いんでしょうな。

● ウクライナ系米国人の冴えない男・ユーリは、ある日マフィアが射殺される場面に出くわして「そうだ、こんなに殺し合いが多い世の中なら銃が売れるに決まっている!」と開眼します。このきっかけからして既に尋常じゃない。ユーリは弟・ヴィタリーと組んで武器商人として成り上がっていきます。

 扱っているものがものだけに、悲惨な使われ方がたくさん出てきます。しかしここが『ブラッド・ダイヤモンド』と違うのですが、虐殺にせよなんにせよ、主人公目線で淡々と描いています。「まあ、人が死んでいくよ。でも仕方ないよね」という感じ。終始語られるシニカルなナレーション、主人公の性質もあいまってとてもクールな感のある映画です。いちいちエモーショナルにやられたらたまらんけど。

● 主人公はゲスの中のゲスですが、そんな彼なりに幸せな家庭を築いたりするので困ります。とっとと捕まって塀の中で死んでしまえと祈りたくなる男なんですけれども、捜査の網にひっかかりそうになると、うまく逃げろと思ってしまうんですね。
 そうはいっても線の細いところのある弟とは違って、最後の最後までゲスなユーリに同情してやる必要はまったくないと、ラストでわかるわけですが。
 このラストが最高。そういう切り返しで終わるかと感心しました。

 役者ではニコラス・ケイジもよかったけれども、捜査官役のイーサン・ホークがえらく男前で驚きました。いい歳の取り方したなあ。弟役はグランジな二枚目ですが、甘すぎてあんまり好きじゃないかも。

ロード・オブ・ウォー ロード・オブ・ウォー
ニコラス・ケイジ (2006/06/09)
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