Archive [ 200704 ] 記事一覧
隆慶先生『影武者徳川家康』中巻
● あれ? 上巻はよかったのに失速?・要するに秀忠(と宗矩)の魅力不足が大きい・「放火、暗殺」のループ展開が冗長か・左近はんの出番激減、六郎の家族とかどうでもいいから左近はんを……ッ!・正直、すべて秀忠が悪く二郎三郎(=家康)がそれを阻止というのは無理矢理感が・隆慶先生は真面目な人だ。どんな伝記的説明も律儀な書き方。はなっから信じさせる気がない山風先生や荒山先生よりはるかに真面目 生意気を書きますが...
隆慶先生『影武者徳川家康』上巻
『影武者徳川家康』上巻読了。これは島左近に燃える話という理解でよろしいか? 左近HAAAAAN!・左近はんの体力がおかしい。家康が一撃死だったわき腹えぐりも左近はんなら三日で蘇生するだろう・左近はんと六郎のラブっぷりが半端じゃない件・落ち武者狩りでも木登りゆかいな左近はん・左近はんと三成も、手話で会話してラブっぷりな件。モテモテな左近はん、三成の死で寝込むラブリー左近はん・なんか左近はんの出番以外どうで...
映画『太陽』(DVD再鑑賞)
● この映画は傑作ですが、映画館では見ないほうがいい。眠気をさそうから。 実際私も三分の一は夢中でしたので、DVDで再度鑑賞。奇しくも昭和の日にでございます。・身も蓋もない言い方をすると、昭和天皇萌え映画。ゆえに陛下はあまりに無邪気で可愛らしい・といっても無邪気なだけではないのだが。まあ日本人には絶対無理な解釈であります・イッセー尾形がソックリといいます。しかし自分は若き日の陛下を知らないわけであり。...
越前旅行記 二日目
● 「伝奇的に見た+地名」という見方はありだと思います。伝奇バカでよかった。旅行が倍楽しい! 伝奇的に見た越前といえば、佐々木小次郎、前田利家、秀康に戸部新十郎先生、それに一向一揆かな? 武生駅周辺を見て回りましたが。信長公は一向一揆討伐の際に乱暴すぎ。あらゆる寺で鐘盗んだりしております。(伝奇的に見た会津が今アツイよ。『柳生忍法帖』だしソニー千葉が若松で大河ドラマ撮っているよ!) 家康、そして日...
越前旅行記 一日目
● ルーツとしては75%会津人、25%福井人の私。ですが福井は遠いこともあり未踏の地でした。でもせっかく関西にいるわけだしと一泊旅行へ。 父の親戚のOさんと、父の小さな頃遊んだ場所を主にめぐる旅でした。私の印象では、少年期の父は「生意気で気が強くてかわいげに欠ける子」でしたが(本人自己申告)、Oさんいわく「目が優しくて、おとなしくて周囲にかわいがられている子。でも気は強い」という印象だったとか。あー、あと...
『PLAYBOY』における荒山先生
時間がないので箇条書き。・インタビューではない記事でおすすめ作品にされているのは『高麗秘帖』・このインタビューは実は『高麗秘帖』を書いた直後なら納得が完全にできる。問題はそのあと暴走しているという点・訥々とした学究肌の脳内で、あんな発狂ワールドが展開しているという恐怖!・ヨン様人気を覚える徹・「小説は手段にすぎない」って、何の手段か。インタビューの文脈から判断すれば日韓友好だが……・日本と韓国は異...
NHKドラマ『柳生十兵衛七番勝負 最後の戦い』第四回
● 今回は冒頭で妻・るいが柳生の里に帰りました。どうやら血腥い夫の仕事が嫌みたいですが、そんな悠長なこと言っている場合じゃないんだって、もう。はじめから留守番していればよかったものを。 一方で十兵衛の弟・兵衛は母・りんが十兵衛を憎んでいないことにイライラ。十兵衛がマザコン言われていますが、弟のほうが酷いようです。● 一方の江戸では、影が薄いながらも又十郎が頑張っております(献策をすべて伊豆守に却下さ...
オフ会やります 5/26(東京)
突然ですが、吉梨主催でオフ会をします。「新版Kizurizmオフ会 "吉梨一族の陰謀 江戸花地獄編"」日時:5/26(土曜)宵の刻より夜間(終電前には終了)場所:新宿近郊の居酒屋にて会費:そんなにバカ高くならないように心がける参加資格:特になし。伝奇好きとか武侠好きとかコンセプトはない。敢えて言うならば腹黒い人は優先的に……でもできれば関東幇会の人は出てくれるといいなあなんて思わなくもなし参加方法:コメント、掲...
映画『マーダーボール』
● 車椅子ラグビーを題材にしたドキュメンタリーです。競技は違えど井上雄彦『リアル』実写版のおもむき。 オープニングで黙々と車椅子の手入れをするマーク・ズパンの姿が既に格好いい! この映画はひたすら格好いい! MTVだけに燃えるサントラとスタイリッシュな映像を駆使していて、「誤解しないで欲しいのですが、ボクの障害者になりたいと思いました!」という映画感想があったというのも頷けます。 出演者の一人・アンデ...
今週の『彼岸島』とか
● 『彼岸島』。別にナース帽は被らなくていいと思うんだ、加藤! あと蟹で吐くあたりもやっぱり松本先生すげーや。● 歌舞伎のガイドを見ていたら、十数年前の人気役者名鑑があって写真の変化が面白いです。なぜか大抵の人が今のほうが眉毛が薄いのですが、手入れしているのか、それとも職業柄なのか。亀治郎さんの若い頃の写真がかわいかった!...
山口貴由『覚悟のススメ』愛蔵版二巻
● クライマックス的展開なのですが、これでまだ五巻のうち二巻とは。覚悟が戦闘場面でほぼ全裸なのが凄いと思いました。散様も罪子も裸多いし、右を見ても左を見ても裸まつり! おっと、ライも忘れてはいかんな。表紙絵で全裸のマッチョ男二人(覚悟とライ)が睨み合っている様は、なんか怪しいんだけども。筋肉の描き方は、『シグルイ』あたりと違って写実的というよりも誇張されていますね。● 背景にバラが散ったり、キスシー...
南座歌舞伎鑑賞教室〜東寺
● 南座の歌舞伎鑑賞教室。第一部が桂九雀さんによる歌舞伎の解説です。普段は目立たない裏方さん等の仕事についての解説でした。わかりやすくてナカナカよいものです。 第二部は片岡進之介丈、上村吉弥丈による「京人形」。左甚五郎が太夫に似せて作った人形が、魂を宿して踊り出すという舞踊劇。ごくごく短いのですが、人形の無表情でぎくしゃくした動きがコミカルで可愛らしい劇です。こういう鑑賞教室にぴったりな演目ですね...
五味康祐『柳生秘剣』
● ユニークな短編集です。だんだん五味先生の勘所が理解できてきて、面白くなって参りました。 五味先生は、ある人物を出すとその背景をダーッと書き始めます。これにちょっと辟易してしまう読者も多いかも。その情報量と、現在進行形で起きている事件の紐付けに苦戦すると、興が殺がれてしまうので。だんだんこの方法がわかってきた気がします。「鍔師」 そういえば刀の鍔ってあんまり着目していないなあと。目の付け所が面白...
間接的な活人剣
最近、時折ネットの中で間接的な人殺しがどうとか、見殺しがどうとかいう議論をみかけるんですが、そのたびに、「廻国修行をしていたある隻眼剣客の日記」(朔日)修行中とある剣客に剣について語り合おうと誘われる(十日目)歓談、稽古して過ごす(十三日目)江戸の父より「某剣客は謀叛の企みあり、斬れ」と書状が届く(十七日目)躊躇していたら「彼奴を斬らねば某藩は取りつぶされるぞ」と脅される(晦日)剣客を斬り、藩士...
周瑜キャスト宙ぶらりん
● ジョン・ウーの『赤壁』はまたも周瑜役が宙に浮いたようです。正直、ユンファ兄貴は微妙な気がしたのでよかったような。 じゃあ誰かというと、私はニコツェーを推したいんですが、駄目ですかね?! まあ名前のあがっているトニー・レオンよりも、エディソン・チャンとかショーン・ユーでいいんじゃねと思うわけですが、やっぱり諸葛亮より若いとまずいかな。あんまりにも老けた周瑜もあんまり見たくはないのですが。● まあ正...
戸部新十郎『秘剣 埋火』
● やはり粒ぞろいの戸部先生の秘剣シリーズ! 戸部先生は、登場人物の行動や性格をくどくどと描きこまないのですが、そのあっさりとした筆がたいへん素敵です。 でもどんなに頑張ってもその素晴らしさを伝えにくいんですよね。● 戸部先生ははたして宗矩が好きなのか、嫌いなのか。ぱっと読むと嫌いなんじゃないかと思います。隆慶先生の『逆風の太刀』と読み比べるとおもしろい『必勝』では、まだ子供の宗矩の人物評価が出てき...
NHKドラマ『柳生十兵衛七番勝負 最後の戦い』第三回
● 今回は親子の情がテーマだけに、由井正雪側のそれを描いております。不覚にもこのワタシですら涙ぐむようなシーンがチラホラと。 さて、波乱の旅路の一行が立ち寄った先はなんと、由井正雪の実家でした。息子を親不孝者と言いながらも、実はその身の上を案じる母。優しい兄と妹。そんな彼らを目の当たりにし、中でもるいは同情を禁じ得ない様子です。 一方で明かされる十兵衛の母・りんと兵衛母子の現状。なんとりんは、...
隆慶一郎『柳生非情剣』再読
>Web拍手武侠コラム、面白かったです。感想ありがとうございます。● そうだ、隆慶先生の柳生を読もうと思いついたから、読んでみました。再読です。 一度目と違って自分の柳生馬鹿度がアップしているからか、新鮮な気持ちで読めました。●「慶安御前試合」 勝海舟は片方なくても子供がいたわけですが、連也はガッツでなんとかできなかったのでしょうか……っていきなり男性読者ドン引かてしまったな! これってどうなんですか、男...
映画『ラッキー・ガイ』
● とある茶餐廳を舞台にした、星爺による春節向け娯楽映画。エッグタルトが食べたくなって困ります。河原町に行ったときでも買ってこよう。 お話としては三組の男女の恋を中心に描いたドタバタ劇です。李小龍ネタとかいかにも星爺ですね。 一番個人的に気になったのがスー・チーのまる子コスプレ。かわいいんだけどアリなのかなあと。まあスー・チーだしね。金水の初恋エピソードは馬鹿なんだけど泣けました。 ラッキー・ガイス...
村上由見子『ハリウッド 100年のアラブ』
"優位な国の国民は、下位の国の国民を「愛人化」する。西欧人は東方(中東・アジア)を女性としてイメージした。それも性的対象として。Female Objectである。それをサイードは「オリエンタリズム」の最も代表的な例として批判した。つまり、自分たちの国、社会では満たすことのできない欲望が、自国よりも劣っている(と勝手に考える)地域では満たされると勝手に夢想するわけだ。"(町山智浩氏のブログより) ハリウッド映画で...
武田雅哉『楊貴妃になりたかった男たち』
● 武侠ドラマ『PRIDE』ではファン・ビンビン主従が男装し、さらにディッキー・チョンがミニスカ女装地獄を演じてくれておりました。このように彼らの異性装好きはワカル人にとっては既に常識ですが、このへんに突っ込んでみた素敵な一冊です。● 女性の男装は、それこそ武侠小説では腐るほどあり、金庸先生あたりの小説を読んでいて「チキショー、やっと美少年が出てきたと思ったら中身は女かよ!」と舌打ちした女性読者も多いの...
映画『頭文字D』
● 原作は未読ですが、これって絶対原作ファンじゃない層が楽しむ作品ですよね? ジェイ・チョウが日本の高校生、しかもその父親がアンソニー・ウォンっていう時点で真面目に見る気が失せました(ただし、満面の笑みを浮かべながら)。なんでもないシーンでも笑ってしまいます。 特にアンソニー分するオヤジが原作とは別物らしいのですが、アンソニーがまっとうな日本の父親を演じてもつまらないので、これでいいと思います。原...
きもの読書二冊、歌舞伎一冊
Web拍手。>うっかり夜中に知野先生のblogを見たら、いますぐ映画館に飛んでいきたくなったので困る…いつも楽しく読ませていただいてます。知野さんのブログは愛と情報に溢れていていいですよね。『龍虎門』の記事は予習に最高でした!>やっぱりPRIDEの十大悪人の一人が出てましたよね、かちこみ! あれー?と思ったのですが役者さんの名前もわからず確認しようがなかったのですっきりしました!いましたね、白蛇のボスで!>小ド...
今週のY十M 死体は埋めましょう
● 原作でも同じこと思ったんですが、「芦名衆の死体を雪の中に埋めておけばよかったのに……」 これに尽きますな。般若面見せなくてよかったなんて言っている場合か! あと今週も冴えまくる十兵衛の剣術。たとえば『バジリスク』の忍者と戦った場合、流石の十兵衛でも負けるのじゃないかと思うのですが、山風十兵衛は剣聖補正がかかっているので負けないと思います。猫眼呪縛だって精神力で対抗して、それから目を瞑って斬るくら...
わくわく夢日記
● 主人公は女子大生。 殺人現場を帰宅途中に目撃し、しかもその場で「次はオマエだ!」と殺人集団に指名される。 逃げようと荷物をまとめていたら、男友達が車を出してくれるというのでほっとする主人公。しかし逃走中、進路を奴らの車が塞ぐ!「ナメた真似しやがって、お友達は全員殺しちゃうよ〜」 主人公の目の前でドリルや電動工具で拷問される友達。ついに主人公、ばかでかいガラスの破片で首を切断されて死亡。 しかし...
風林火山オフ
大河ドラマ『風林火山』のやりとりがいちいち面白いので、すべての会話を武田家臣風味にするオフとかやってみたいです。「殿、メニューでございます」「うむ。勘助、そちはどうする?」「ひとまずビール……といきたいところで御座るが……」「さしでがましい口を!」「突き出しに枝豆があるのにビールにせぬと申すか!」「勘助、そちに考えがあるのか?」「は……敢えてレモンサワーなどは」「うむ、それもよかろう。そうだな、板垣」...
ちょっと身近なサイエンス第一回「蚊取り線香と電子レンジ」(終)
● 桜も散ったと思っていたら、もう蚊に刺されてしまいました。季節の移り変わりは早いものです。 というわけで去年の蚊取り線香を取り出してみたところ、しけっていて火が点きません。「そうだ、電子レンジで湿気を飛ばそう!」 というわけで早速加熱だゴー! 一分経過。かなり乾きましたがまだどうもしけっている。「めんどくさいなあ、もうしけっているのを全部一気に乾かそう!」 と、五巻ほど入れて二分にダイヤルセッ...
映画『かちこみ! ドラゴンタイガーゲート』
公式サイト● まず最初にこれを書いておいたほうがいいと思います。「吹き替えを避けてDVDスルーを待ってはいけない!」 ドニー先生の声がお笑い芸人という誤報を聞いていて不安でしたが、小杉十郎太さん(ディラン・マッケイだ!)でしたよ。アンガールズも眞鍋かをりも出番は少ないです。過剰に心配して劇場に行かないほうが損だと思います。ナレーションが昔のジャンプ系アニメぽくて絶妙にマッチしていたので、吹き替えを選...
五味康佑『秘剣 柳生連也斉』
>大次郎はあの頼りなさがウリなんです! っていうか一番時間の流れと無縁なツラしてますね、彼 そうそう、あの頼りなさがウリですよね。 それにしても将来的に宗冬と大次郎たちが柳生を背負うことになったのかと思うとニヤニヤしてしまいます。どじっこ柳生。● 五味先生の作品にはやはり難解なイメージがあります。ごめんなさい荒山徹せんせい、私はまだ精進が足りませんッ! やはりこの短編集で面白かったのは『柳生連也斉』...
『連城訣』ドラマ放送決定
● 『連城訣』はあまりにルール無用の残虐ファイトがあるためか、DVD発売後もテレビ放映されなかったのかと思っておりました。が、NECOさんより『神雕侠侶』のあとに放送されるのですね、めでたい。 この作品は客観的に見れば金庸作品中人気はワースト争いを演じるであろうと思うのですが(『書剣』と『鹿鼎』とのドベ争い)、私の主観ですととベストスリー入りします(『笑傲』、『射雕』に次いで『飛狐外伝』の前に入る)。 人...
上司に好きな作家はと聞かれて詰まる
● 私は割と本を読んでいるほうで、そこのところを上司に見られていていたりします。飲み会では読書の話になるのですが、好きな作家と聞かれるといろいろ葛藤が。「時代小説好きなの? だれがいい?」(そそそ、それはいの一番でヤマフー先生だけどなあ。憚られるよなあ……荒山徹は知らないだろうけど、どんな作品かって突っ込まれると厄介だし)「えー……最近は戸部新十郎とか五味康佑とか読んでいますね」「うーん、知らないなあ...
NHKドラマ『柳生十兵衛七番勝負 最後の戦い』第二回
● 十兵衛の訃報に嘆く寛平の「夢じゃ! 夢じゃ!」にふきだしてしまったみなさん、こんばんは。 今回も前回に引き続き導入部的な回です。江戸にいる主要人物の又十郎宗冬、智恵伊豆、家光。そして敵の正雪、忠弥。 大胆にも十兵衛と正雪の会見すらあります。前二作では軍師であった正雪ですが、今回はより前面に出てきていることもありますし、お互いの基本的姿勢がどれだけ異なっているかが明らかになる場面。十兵衛の言い分...
荒山せんせいのエッセイが読みたい
荒山徹せんせいのほのぼのえっせいが読みたい。 「荒山徹のわくわく韓国ライフ!」とか「荒山徹の韓流ガイド」とか。 ネタがないのですが、今日は某桜の名所に行って参りました。桜はいい。桜に日本酒はさらにいい! ってなわけで風呂場ですっころんで肘打ち付けました。 ところで。歌舞伎にハマるっていうのは自分にとって極楽だと思いましたよ。右を見ても左を見ても和服が似合うアジアンビューティばっかりっていうのは...
近況・きくちいま『ふだん着物のたのしみ方』
今日はかなりどうでもいいと思うんですが、関西一年目ということで近況や抱負を多めに書いてみます。● 図書館で借りたCDがとてもよかったので、買おうかと思ったらiPodにデータを取り込めないようなんですよね。やっぱり買うのやめた。くだらないことで顧客を失わないでくださいよ、ソ●ーさん……。 三味線のCDが欲しいです。理由はやはり歌舞伎でしょう。● 近況。 ええと、そろそろ関西も棲んで一年目です。東京よりはるかに...
今週のY十M 氷雪地獄と快楽と
>Web拍手伝奇ってのは現実のパロディなので、笑いとは親和性が高いですね。特に変えようのない史実に対した時「いくらなんでもそんなわけあるか!」というツッコミを待っている、スケールのむやみやたらとデカイボケ、みたいなもんですものね。ユーモア小説として見ても最高であり、血飛沫飛ばしつつ馬鹿笑いする日本の素晴らしい文化だと思います。 余談ですが私の部屋のクローゼットには模造刀があります。所謂ジェラルミン刀と...
筒井康隆『エンガッツィオ司令塔』
● 収録作品も一体筒井先生は何とそんなに戦っているのか……と思わせるものですが、一番面白かったのが断筆宣言からの復活インタビューでした。 「背の高い人に『電信柱』と言ったらそれも差別用語になる」という論理には納得。そういえば歌舞伎では差別用語解禁(当たり前だけど)なんですよね。「めくら」とか「いざり」とか、何十年後かにはイヤホンガイドで意味説明しなくちゃいけなくなるのかな。 エンガッツィオ司令塔筒井 ...
J・アーチャー『ゴッホは欺く』
● 「塞翁が馬」そのままの人生を送るロード(一代貴族)、アーチャーの新作です。彼の場合、サクセスストーリーを描くサーガものと、謀略が絡むミステリものとありますが、今回は後者。911テロを背景に、ゴッホの自画像をめぐるお話です。正直、最近の作家が書くサーガものの出来がいまひとつなので、期待半分でしたが面白く読めました。● 今回印象的だったのが、絵画コレクターのタカシ・ナカムラ氏。日本人のゴッホコレクター...
伝奇小説の笑う箇所
● 笑いのツボは人によって異なると思いますが、自分は戸部先生の短編集を読みながらニヤけているような阿呆なので、周囲から見たら相当気持ち悪いと思います。 なんでこんなことを書いたかというと、こいつのせいでさあ。自分もわりと残虐描写で笑うことがあるからです。タランティーノがなんで青葉屋で血をブシューと噴き出させたかというと、日本の時代劇の流血のせいであります。アノ手のシーンでメリケン人はゲラゲラ笑って...
『浪花花形歌舞伎』役者メモ
自分用のメモ。・片岡愛之助丈のファンになったのは偶然ですが、ちゃんと調べてそして見て凄い役者さんのファンになったぞ、と思いました。三役とも違っていてそれぞれいい! 最初に見た印南数馬のイメージがあるので、柔らかい役があう人かと漠然と思っていたのですが、爽やかな役よりむしろ凄みのある役があうんですね。『夏祭』の泥場はため息つきっぱなし。素敵すぎてもう……すべての役が人を殺すわけですが、みんなちがって...
松竹座『浪花花形歌舞伎』
● ご存じの通り、"なにわ"と読む字は数種類あり、難波と書けばごく当たり前ですが、浪速と書けばいらちな雰囲気、浪花と書けば粋な空気が漂うのであります。 そんなわけで粋のみっちり詰まった、上方で演じられ、上方出身役者による、上方が舞台の歌舞伎づくしを見てきました。本場で本場のモノを味わうのは最高なのだよ。 そうそう、わかっておらん人が多いので敢えて書きます。「東京の基準は日本のスタンダードだが、大阪の...
父と金曜時代劇
● 父から『七番勝負』ツマランメールが来てそんなことはこっちの知ったことじゃない、と全力返信したい自分がいます。三部作の一話目だけ見て判断されてもなあ。 そんなわけで軽い意趣返しに父の恥部を暴こうと思います。このブログは父も読むのに、この悪魔的思いつきに我ながら戦慄せずにはいられません。● あれはそう。NHKが『清左衛門残日録』を放送していたころでござる。 Wikipeiaにも書かれておりますが、この主人公。...
古川日出男『アラビアの夜の種族』
● 古川氏の虚言癖(いい意味での)は『ベルカ』で味わいましたが、これもまた炸裂しっぱなしで最高! ストーリーも面白いのですが、蜜の如く粘り着き、甘ったるい香りを放つような文体そのものに酔います。まったくもって素晴らしい! 要するにアラビアンナイトでウィザードリィなファンタジーであります。中盤以降がものっそWIZしてますが、やっぱりWIZ小説のリメイク部分があるそうです。● 私自身はあまりこの物語の人物に感...
NHKドラマ『柳生十兵衛七番勝負 最後の戦い』第一回
>吉梨さんのとこ見るまで明日から十兵衛なの忘れてました。伝奇者失格ですいえいえ、伝奇リマインダーになれて幸いです。● NHKがひそかに伝奇色が濃いことは、既にご存じかもしれませんがやってくれたよ。「表向きは十兵衛死亡」「上様辻斬り」「死んだはずが実は生きていた!(しかも二人も)」「柳生オレ剣士」 できておる喃、国営放送! しょっぱなから丸橋忠弥を出すとばしっぷりだーッ!● 今回は第一回ということで回想シ...
明日は十兵衛だが愚痴るぜ
拍手。>今週のY十Mの十兵衛先生カッコ良かったすね!あの見開きすげー!!でも語尾にハートマークはどうかと思います。>で、無双おろちうっかり買っちゃったんですが、宗矩が剣豪チームの一員で登場してましたよ、若造な外見なんでもモブですよね……? 武蔵に瞬殺されるような性能なんだろうな。● ぼーっと国営放送を見ていたら『七番勝負』の予告が。悪役にコクがあってよさげです。西村雅彦最高!● 花粉症なのは相変わらずなの...
『柳生一族の陰謀』特報に見る伝奇メソッド
● 『柳生十兵衛七番勝負』が楽しみで動画など見ております。 気付いたわけですが、『柳生一族の陰謀』が無茶苦茶なのは仕方ないなあと改めて。 さてここで、特報のテロップを見ながら伝奇的なメソッドについて少々分析してみたいと思います。関連「超大型時代劇」 この前にさらに「12年ぶり」といった形容詞をつく。大仰であればあるほどいい。見る者を「大型でしかも超までつくのなら、どんな無茶があっても仕方ない。きっと...
戸部新十郎『鬼剣』
拍手。>5日からNHKで十兵衛最後の闘いですね。 そうですね。サイトであらすじを読み、十兵衛の不幸さかげんにトホホでした。やっぱり勘気を被った一件は、家光辻斬り関連がメジャーな理由なのかな。● 所謂はてな界隈を流していると、見ているだけで顔面にあぶら汗が流れ落ちるが如きストロベリったブログに出くわし おのれ おのれ 吉梨は必死にある衝動を押さえていた ここにいるすべての輩のブクマに 片端から 「恥...
You Tubeで拾える柳生関係の動画
『柳生一族の陰謀』特報。やっぱりいいなあ。 ありがたい千葉先生の教え、元祖。 『柳生十兵衛七番勝負』ダイジェスト。音楽がなあ……。 『島原の乱』ダイジェスト。 暇を見つけて探してみようかな。...
今週のY十M 会津まるみえ! 柳生特捜部
● 「やーいタコ坊主!」 そう、この挑発、実はお沙和以外全員が沢庵配下。一眼坊トに対する復讐だったのである。しかし、全く気づく気配の無いターゲット。「おのれクソ坊主めー!」 それにしてもこの男、ノリノリである。 と、次の瞬間! なんと落ち葉の間から堀の女たちが襲ってきたではないか! 全身を刺され、ターゲットはあえなく死体となった。これには芦名衆も唖然! 一方、吊り橋から落ちかけ、芦名衆議に追い詰め...
映画『ホステル』
● こういう出来のいい映画を観ると、一種の爽快感を覚えますね。うー、この映画を爽快だと言うといろいろアレな気もしますが、脚本も演出も丁寧で好印象なのです。 タランティーノというと、『キル・ビル』のせいでイロモノ、B級イメージが強いかもしれませんが、彼は究極の「好きこそものの上手なれ」なんです。無茶苦茶大量の映画を観てきているわけです。そういうオタクという名の達人が太鼓判を押した脚本だけに、無駄のない...
戸部新十郎『幻剣蜻蛉』
● 戸部先生には失礼なのですが、なんだかこの短編集は柳生を中心にすると大変笑えました。 『花車』は時代背景がバラバラでしたが、これはだいたいが柳生宗矩黄金期にかぶっています。というよりもすでにこれは、「柳生宗矩と秘密の剣」「柳生宗矩と炎の与三」「柳生宗矩と謎の刺客」 とサブタイトルをつけたくなるような話ばかり。 パターンとしては、宗矩の屋敷に柳生剣士の屍が運び込まれる→柳生長老会議→「柳生を侮辱する...

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